2016年12月放送の「たまむすび」で、大興奮の町山さんの声に押されて観ました!
アカデミー賞、ゴールデングローブ賞を総なめ!2016年度最高のミュージカル映画として、今も記憶に残る名作となりました!アメリカ映画って、やっぱりミュージカルを外せない!?別世界へ誘う扉を開けてくれる映画です!
ところで、『LA LA LAND』の「LA」はロサンジェルスの「LA」って、ご存知でした?そんなこの映画のタイトルの意味やオマージュ作品も紹介しながら感想を書いていきたいと思います。
それから、『ラ・ラ・ランド』を鑑賞したみなさんは、エマ・ストーンの演技にちょっと物足りなさを感じませんでした?それにも意味があったんだと気づきました。
目次
『ラ・ラ・ランド』あらすじ・出演者
出演者情報
ミア (女優志望のウエイトレス):エマ・ストーン
キース (セバスチャンの旧友):ジョン・レジェンド
ローラ (セバスチャンの姉):ローズマリー・デウィット
トレイシー (ミアのルームメイト):キャリー・ヘルナンデス
アレクシス (ミアのルームメイト):ジェシカ・ローテ
ケイトリン (ミアのルームメイト):ソノヤ・ミズノ
あらすじ
ロサンゼルスの映画スタジオのカフェで働くミア女優を目指しているが、オーディションけては落ちてばかり。ある日、ミアは偶然、セバスチャンという、バーのピアノ弾きと知り合う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。
夢を追いながら生きてる二人は恋におち、互いの夢を応援しあっていたが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功し、二人の間にも自然と距離が出来ることに・・・。
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『ラ・ラ・ランド』町山さん解説。オマージュだらけの「最高!」のミュージカル映画
「最高に楽しく、最高にカラフル、最高にロマンチックで最高にせつない、誰と観ても最高に良い映画!」まず、これが最初の町山さんの雄叫び!確かにその通りの映画でした。
監督のデミアン・チャゼルは映画「セッション」で高い評価を得た監督です。しかし「音楽を戦い」で描いたことに対しての批判もあり、それに出した答えが、「音楽は楽しく、美しい」と言うコンセプト。そのために、様々な作品への「オマージュ」盛り込まれています。(セッションのレビュー記事はこちら)
オマージュ作品の数々
例えば、この映画には、1950年年代~60年代の、MGMミュージカル映画のいわゆる天然カラーが使用されています。
目も鮮やかな色遣いに思わずうっとり。
そうかと思えば、ミアとセバスチャンがパーティーの帰りに、駐車場で踊るシーンがあるのですが、これはミュージカルの「バンド・ワゴン」の一シーンのパロディ。
わざわざタップシューズに履き替えて踊るギャグまで盛り込まれて笑います。
実は話題となったラストシーンも、とある有名なミュージカル映画をパロッています。
往年のミュージカル映画ファンはグッと来てしまうかもしれません。
古き良き時代の「楽しく、美しい」音楽と色を使いながら、現代の若者の夢と苦悩をリアルに描き出したチャゼル監督。そこにはやっぱり「戦い」が潜んでいるのだと思います。(≫ チャゼル監督最新作『ファーストマン』のレビューはこちら)
最後に関連映画・オマージュ作品のいくつかをピックアップしますので、お見逃しなく!
『ラ・ラ・ランド』の意味は、叶わない夢を見るロサンゼルス?
「LA LA LAND」の「LA」はロサンジェルスの「LA」って、ご存知でした?
そして町山さん曰く、「彼女はラ・ラ・ランドに住んでいる」というと、「叶わない夢を観ている」と言う、ちょっとばかり皮肉もあるのですって。
正に「ラ・ラ・ランドに住んでいる」エマが、セバスチャンと初めてキスをするのはそのLAでも有名な「グリフィス天文台」。
これも実はマーティン・スコセッシ監督の「ニューヨーク・ニューヨーク」が下敷き。
こちらも夢を追う、歌手とトランぺッターが二人で階段を登っていくというシーンをパロって、ミアとセバスチャンが天文台をどんどん上に、文字通り「飛んで」いきます。
「ラ・ラ・ランド脱出」のようにも思えるようなシーン。二人が夢を掴むためにこのグリフィス天文台を昇って行くなんて、それだけでLAっ子は号泣だそうですよ(笑)
アカデミー賞にもっとも近かった理由、映画人はLAっ子。
『ラ・ラ・ランド』は惜しくもアカデミー賞を逃しました。前代未聞の『ムーンライト』(レビューはこちら)との取り違えが話題になりましたね笑
ただ、アカデミー賞有力視されていたのは、作品のすばらしさに加えて、アカデミー賞選考委員であるアカデミー会員の多くがLAやその付近に住んでいることを町山さんは仰ってしました。
『ラ・ラ・ランド』はハリウッド映画人にとって、自分たちの夢を(人によっては現在進行形の?)を具現化した映画でもあったんですね。
それは、1票投じてしまいますよね笑。『ラ・ラ・ランド』がアカデミー賞間違いなし!と思われていた理由でした。
『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーンに不完全燃焼・・・。『女王陛下のお気に入り』では凄まじい演技だったのに、なぜ?
ミアを演じたエマ・ストーンは、この役でアカデミー主演女優賞を獲得。続く「女王陛下のお気に入り」(レビューはこちら)でも、凄まじい演技で各賞ノミネートされていましたね。
実は、私自身はこの映画を観終わった後、エマ・ストーンに不完全燃焼を感じていました。
周りの雰囲気から浮いているような現実感があって。ダンスや歌も、特別上手でもないし。軸となるにはふわっとした感じだし・・・。
でも、今回町山さんのお話を聞いて、なるほど!彼女は時空を変えてないんだと理解。
作品全部が「音楽が楽しく美しい」と歌うためには、それを受け止める現実が無いと今の時代にはフィットしないんだと気づきました。逆に、そういう存在でいられる彼女の力に感動。これからが期待大!の女優さんです!
『ラ・ラ・ランド』夢を諦めかけている人に見てほしい!夢見ることは楽しく美しい!
夢を掴む映画は沢山あります。それだけ、ハリウッドには夢追い人や夢枯れた人が沢山いるのだと思います。
もしかして、今、夢を諦めようとしている人がいるとしたら、この映画をお勧めします。何故かというと、「オマージュのパロディ」だから。
「オマージュ」って「賛辞」とか「尊敬」とかを表す言葉。それだけなら「はいはい」って笑って終わりだけど、それをパロディにしてくれるから、力を抜いて楽しむことが出来ます。「夢ってね、叶うかもしれないし、叶わないかもしれないけど、笑い飛ばして良いんじゃない?」って、はははって笑ったら、風向きが変わるかも!頑張るあなたに、「夢見ることは楽しく美しい」って、もう一度教えてくれる映画です。
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関連映画・オマージュ作品
最後に『ラ・ラ・ランド』のオマージュ作品や関連作品をいくつかピックアップします。『ラ・ラ・ランド』未見の映画好きだったら、もしかしたらネタバレになってしまうかも?ちょっとだけご注意を!
デイミアン・チャゼル監督作品
映画『セッション』のレビューをこちらでしていますので、あわせてご覧ください。
画像出典:IMDb “La La Land”
前川クニコ
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