『15時17分、パリ行き』の感想。オランド大統領まで本人!?イーストウッド監督、実話映画の究極は本人登場!

こんにちは!今日は町山智浩さんが2018年2月13日放送のTBSラジオ「たまむすび」で紹介していた「15時17分、パリ行き」を紹介します。
実際に起こった銃乱射未遂事件を基にした映画です。

この映画がすごいのは、クリント・イーストウッド監督は、事件に遭遇した人たちを本人役で登場させているということ!どういうこと!?と思いますよね。こちらも紹介します。

 

『15時17分、パリ行き』あらすじ・出演者

あらすじ

2015年8月21日アムステルダム発パリ行きの高速鉄道・タリス。
車内で銃を乱射しようとした犯人を取り押さえたのは、ヨーロッパを旅行中のアメリカ人の3人の友人グループでした。
この3人は小学校からの幼馴染、うち二人は軍に所属していました。
3人の幼少期から事件に遭遇するまでを追ったドキュメンタリータッチの映画です。

出演者

スペンサー・ストーン – 本人
アンソニー・サドラー – 本人
アレク・スカラトス – 本人

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『15時17分、パリ行き』町山さん解説。クリント・イーストウッド監督の驚きの手法は本人登場!?

監督はクリント・イーストウッド。近年は、実話を撮らせたらピカイチというほど定評があるとのことです。

クリント・イーストウッド監督の実話をもとにした作品

町山さんも紹介している通り、近年は実話を基にした映画を監督することが多く、2016年は乗客全員を救うためにニューヨークのハドソン川に飛行機を不時着させたパイロットの話『ハドソン川の奇跡』、2014年には、イラクで100人以上の敵兵を狙撃したアメリカの狙撃兵の悲劇『アメリカン・スナイパー』、現在公開中の『運び屋』も実話がもとになっています。

実話を基にしているだけあり、とてもリアリティのある作品でした。特に『アメリカン・スナイパー』では、生々しい戦争の様子とPTSDに苦しむ元兵士の様子が胸に迫るものがありました。

実話映画の究極は、本人登場!?

さて今回の『15時17分、パリ行き』では、列車に乗り合わせて事件に遭遇した人たちを全員本人役で出演させるという、数々の映画を見ている町山さんも思わず「とんでもない」と言ってしまう映画になっています。

この点も踏まえつつ、感想を書いていきたいと思います。

また、私も町山さんのラジオ解説で初めて知ったのですが、なんとクリント・イーストウッド監督は、撮影の際に照明を使わないのだそうです。

自然光を使い、一つの場面を一度に撮ってしまう。そんな撮影手法によってよりリアリティがあると感じました。クリント・イーストウッド監督、どこまでも実話・現実に迫っているようです。

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『15時17分、パリ行き』本人役3人の生き生きした演技に注目!フランスのオランド元大統領(本人)も登場!?

先ほども紹介した通り、今回映画に出てくる人は、ほぼ全員、実際に事件に遭遇した人なので、全員が演技の素人、ということになります。

しかし、私は映画のラストシーンまでそのことに全く気づきませんでした。

私が、あれ、おかしいな、と思ったのは、最後にフランスのオランド元大統領(本人)が出てきたシーンです。ついにクリント・イーストウッドは一国の大統領まで出してしまうのか、と感心した後に町山さんの解説を知り、全員が本人役と知り、とても驚きました。

映画は主人公3人が幼少期に出会ってから親友となっていく成長の過程と、事件に遭遇することになったヨーロッパ周遊旅行の様子を追っているのですが、とても生き生きした再現ドラマになっていました。

町山さん曰く、この映画ではリハーサルもほぼ行わず、本人役の3人が当時を思い出しながら撮影を進めていったようなので、演技、という以前に生き生きした場面になっているのも納得がいきました。

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『15時17分、パリ行き』テロの臨場感!自分が観光したのどかなフランスの列車でまさか!

ここのところテロが相次ぎ、しかしどこか他人事のように感じていましたが、この映画を見て、彼らのようにいつテロに遭遇してもおかしくないんだな、と感じました。

数年前にフランス国内旅行をした際にタリスに乗ったこともありますが、まさかあののどかな列車の中でこんなことが起きたなんて、と驚きました。

主人公の内二人はアメリカ空軍と州軍に所属しており、まさに普段の訓練の賜物として犯人を取り押さえたり、冷静に別の乗客に避難するよう指示をすることができましたが、自分には絶対そんなことはできません。

車内が阿鼻叫喚と化し、状況がよくわからないまま逃げ惑う人々の姿は、自分がこの中の一人になるかもしれない可能性がある、ということを改めて感じさせてくれました。

『15時17分、パリ行き』はヨーロッパ旅行好きにもおすすめ

実際に起こった事件をもとにしている映画ということで、スリリングな作品ですが、海外旅行好きにもおすすめできる作品にもなっています。
とくに、フランス観光をした人ならいろいろと思い出すこともたくさんあると思いますよ。ヨーロッパで羽目を外しつつ旅行を満喫する様子は自分も旅行を楽しんでいる気持ちにさせてくれました。
本人を登場させてしまうというクリント・イーストウッド監督の手腕と共に、旅好きにもぜひ見てほしい映画です。

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画像出典:IMDb “The 15:17 to Paris” / 公式サイト