「太平洋奇跡の作戦キスカ」の感想。三船敏郎主演、特撮円谷英二!町山智浩さん2018年8月14日紹介。

今回見た映画は、2018年8月14日たまむすびで町山智浩さん紹介の「太平洋奇跡の作戦キスカ」です。
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町山智浩さん紹介の3本の三船敏郎主演戦争映画

8月15日に終戦記念日を迎えました。
この日の前後になると、NHKでもNHKスペシャルで戦争の特集をしますね。私も毎年、何か見ておけなければと思いつつ、録画したりするんですが、なかなか見るとこまでいかず・・・

たまむすびでも町山智浩さんが3本の太平洋戦争を扱った映画を紹介してくれました。どれも三船敏郎さんが主演のもので、

  • 日本のいちばん長い日
  • 太平洋奇跡の作戦キスカ
  • 血と砂

という3本。そのうち『日本のいちばん長い日』は必見だし有名ということで、あとのふたつの解説をしてくれました。

そこで、まずは必見の『日本のいちばん長い日』をAmazonビデオで見ようとしたんですが、映画時間も長い・・・。2時間37分・・・。ということでもう一つ、すごく内容が興味深かった『キスカ』(1時間44分)を見ることにしました。

これは、日本版『ダンケルク』とのこと。いや、映画化で言えばこちらの方がずっと早かった!

そして、めちゃくちゃエンターテインメント映画でした!!!

キスカ島奇跡の撤退とは?

映画の内容はこの、「奇跡の撤退作戦」をしたという史実に基づいた内容です。

wikiから抜粋しようとしましたが、あまりにも詳細に書かれすぎているので、映画をもとに要約すると、

ガナルカナル島などでは撤退が失敗して玉砕していた日本軍でしたが、このキスカ島では奇跡的に5200人が撤退に成功した。撤退を指揮したのは木村提督(映画では三船敏郎演じる大村)。米軍に包囲されてる島で、濃霧という気象をチャンスと見て作戦を決行した。

というものです。詳しくはWikipediaをみてください。

≫ Wikipedia「キスカ島撤退作戦」

映画『ダンケルク』よりも先に映画化していた

「ダンケルク」も史実に基づいた映画で、第二次世界大戦でドイツ軍に追い詰められた英仏軍がダンケルクから40万人が撤退するという「ダイナモ作戦」を描きました。

私は実はまだ「ダンケルク」は未見なのですが、このダンケルクからの撤退のシーンは映画『つぐない』でみました。こちらもラジオで知って、『この世界の片隅に』の監督・片淵須直さんが紹介されました。

こちらも、やはり、ダンケルクのシーンがすごい!という理由で。

何がすごいのかというと、その人の多さです!!

40万人という人数ですからね~。圧巻の映像でした。こちらもぜひおすすめです!

そんなダンケルクのダイナモ作戦の映画化よりも先に、この『太平洋奇跡の作戦キスカ』は壮大な撤退作戦を描いていたんですね~。

これを映画化できたのは、特撮の円谷英二氏の力は大きかったのかもしれませんね。今でいうところのCG技術みたいなものを、日本映画界は当時すでに持っていたと言えるかもしれません。『ダンケルク』のクリストファーノーラン監督もCGは使わないでやったらしいですが・・・。

戦争になったところは美しい自然の場所ばかり

アリューシャンマジック(zakzakより)

このキスカ島撤退作戦の舞台となったキスカ島は、アリューシャン列島のひとつです。アリューシャン列島と言えば、ある時期に魚やクジラや鳥たちが集まる「アリューシャンマジック」の場所として知られていますね。NHKスペシャルで見たときはこんな光景があるんだと驚きましたね~~。

トップの画像もアリューシャン列島のひとつアダナ島のものです。美しいです。このような景色の中で、撤退作戦は行われます。

皮肉にも、戦場となるところは、自然の美しいところばかりなんですよね。

ソロモン諸島(taptripより)

ソロモン諸島・ガナルカナル島の戦いを米軍目線で描いた映画『シンレッドライン』も、美しい場所でしたね。

ソロモン諸島だと、漫画家水木しげる先生もラバウルの戦いに参加していました。こちらは漫画でも読めますね。そして、水木しげる先生は戦争よりも現地の人たちと仲良くなったんですよね。これは泣けるし、先生らしくて笑えるエピソードでもあります。でも、部隊は先生意外は玉砕してしまったんだったような・・・。水木しげる先生も片腕を失いました。

エンターテインメント映画!!

『太平洋奇跡の作戦キスカ』はものすごくエンターテインメント映画でした!

はじめこそ、作戦の説明がされるので難しいような気がするんですが、ものすごくわかりやすいです。

主役の三船敏郎が格好いいのは言うまでもないんですが、キャラクター一人一人が主人公になっているんですよね。脇役が一人もいないような映画でした。

個人的に好きになったキャラクターは、気象を読む学者の青年です。「濃霧」を予測して、救助船を出さなくてはいけない。しかし、学者の科学よりも、玉砕という日本軍の心理状態なんですよね。だから、「濃霧ではなくても、濃霧だと提督に言え」と詰め寄られるシーンがあるんですが、そこはグッとくるシーンでした。

特撮、円谷英二!

映像も圧巻です!

まずは、撤退のために岸に整列する5200人。大自然の中に男たちが整列しているって、それだけで荘厳なんですよね。

そして、円谷英二!

説明不要のウルトラマンの円谷プロの創業者!
町山さんの話では、戦時中からその技術は知られていて、当時のフィルムをアメリカでも保管されているとか!世界が認める特撮技術の第一人者だったんですね!!

空爆や、救助艦や、潜水艦の映像は模型だったりするんでしょうか?

全く違和感ないですし、こういう戦争シーンを映像化していることに、アメリカをはじめ世界は驚いたでしょうね~。

最近だと、大きな事件や事故が起こるたびに「ハリウッドで映画化」なんて言われて、なんでも映画化すると揶揄されたりしますが、もしかしたら当時の日本のクリエイターたちも戦争の中でさえその客観視をしていたのかもしれません。のちのエンターテインメントを見据えていたのではと思います。

書いていて思い出しましたが、宮崎駿監督の『風立ちぬ』の主人公がそんなでしたね。戦争に反対でも、戦闘機には技術者としてわくわくしてしまうという。そして、戦時でさえ空想ばかりしていました。

古い映画をそこまで見ていないので、この『太平洋奇跡の作戦キスカ』で、いろんなことに感動してしましました。

そんな、町山智浩さん紹介の映画を見た感想でした。ちなみに『三船敏郎前映画』という本も出版とのことですよ~。