『ワールズエンド 酔っぱらいが世界を救う!』ネタバレ感想。映画オタクによる映画オタクのためのバカ映画!

今回は、「アメリカ流れ者」で町山智浩さんが2013年8月6日に紹介されていた『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』の感想です。

タイトルからしてナンセンスそうな…いや楽しそうな映画ですね。

主人公たちを覚えていない人々の正体とは!?意外な展開の、ビールが飲みたくなるSF作品です笑

早速どんな映画なのかご紹介させていただきます!

 

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』あらすじ・出演者情報

登場人物

ゲイリー・キング – サイモン・ペッグ
アンディ・ナイトリー – ニック・フロスト
スティーヴン・プリンス – パディ・コンシダイン
オリヴァー・チェンバレン – マーティン・フリーマン
ピーター・ペイジ – エディ・マーサン
サム・チェンバレン – ロザムンド・パイク

あらすじ

舞台はイギリスの田舎町。昔は町一番の有名人だったゲイリーでしたが、中年となった今ではすっかり落ちぶれていました。

ひょんなことから思春期の頃、バンド仲間と挑戦した12箇所のパブ巡り「ゴールデン・マイル」にもう挑戦したいと思い、すっかり中年になった4人の仲間たちと再会を果たします。しかし故郷を訪れた5人は、町の人々が誰も自分たちのことを覚えていないのに違和感を覚えます。

果たして5人は無事に12軒目のパブ「ワールズ・エンド」までたどり着くことができるのでしょうか。

無料で『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』を視聴できる動画配信オンデマンドサービス

無料で『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』を視聴できる動画配信(ビデオオンデマンド)サービスのリストです。各オンデマンドサービスにより、2週間~31日間の無料配信期間があります。解約後に無料期間が復活するオンデマンドサービスもありますので、ぜひお試しください。

Amazonプライムビデオ
Hulu
U-NEXT
TSUTAYA TV 〇(視聴する⇒)
Netflix 〇(視聴する⇒)

※情報変更はご容赦ください。

スリー・フレーバー・コルネット3部作

左からニック・フロスト、サイモン・ペッグ、エドガー・ライト監督

主演を務めるのはイギリスのコメディアン・俳優のサイモン・ペッグです。監督のエドガー・ライト、サイモン・ペッグ、また本作でアンディ役を演じたニック・フロストの三人はともに映画制作を続ける仲良しトリオです。

ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』そして本作『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』の三作品は「スリー・フレーバー・コルネット3部作」と呼ばれていて、いずれもこの三人とプロデューサーのナイラ・パークがタッグを組んで制作したものです。

気の知れた仲間と思う存分作りたいものを作るというようなチームなのかも知れませんね!

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』町山さん解説。イギリス的はしご酒「パブクロール」にチャレンジする主人公たち

ゲイリーたちが挑戦するパブ巡り「ゴールデン・マイル」は日本でいう飲み歩き・はしご酒のような感じです。この飲み歩きのことを欧米では「パブクロール」と言います。特にイギリスはビールの製造量も多く街中にもパブが多いので、パブクロールは庶民にとっても馴染みの深いものになっています。

ただ日本と少し違うのは、イギリスのビールはいっぱいの量がちょっと多いです!

イギリスのビールはパイントという単位で売られていて、1パイント568mlです。日本の瓶ビールが約500mlなのでそれよりも多いんですね…。缶ビールを飲むのとは訳が違います。

「ゴールデン・マイル」は12軒のパブを回るので最低一軒一杯は飲むとなると結構過酷です…。ましてやもうアラフォー世代となると…!

町山さんに感謝!アラフォーおじさん映画は日本で配給されにくい現実・・・

そんなアラフォーがバカやって騒ぐというような内容となっていますが、町山さん曰く日本の配給はこう言った映画はあまり取りあつかいたがらないようです。笑

日本の映画館ではやはり有名な俳優が出ていないと集客が難しいようで、さらにナンセンスコメディとなるとちょっと引いてしまう人も多いんですかね?確かにこういうコメディって一定数のファンはいるけど、あまり日本人には馴染みがないように思います。

そんな中、海外コメディ上映の流れを作る手助けをしてくれた町山さんには感謝ですね!

以降ネタバレ含みます!内容的に未鑑賞の方はおそらく読まずに鑑賞した方が楽しめますので、お気をつけください!

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』とにかくビールが美味しそう…!

サーバーから注がれる黄金に輝くビール、もうめちゃくちゃ美味しそうです。

イギリスのビールは甘いものも多いようですが、ゲイリーは糖質なんて気にせずガブガブ飲んでしまっています。ゲイリーの親友であるアンディは最初は水しか飲んでいませんでしたが、途中からもういいや!というようにがビールを飲みまくってました。

エドガー・ライト監督の映像表現はとてもスタイリッシュでみずみずしさがあり、ビールの描写にもこだわりを感じます。

ビールがグラスに注がれている時、真上からのショットなんかもはさんでいておしゃれですね。

また、1軒目のパブがチェーン店のようにこぎれいになっていたことを「パブのスタバ化」と言って揶揄していたのには思わず共感しました。

確かに小汚い…というか味のある居酒屋の方がビールもおつまみも美味しく感じることってありますよね。

≫ 『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』をAmazonプライムビデオで見る

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』突如SF展開!実はジョン・カーペンター作品のオマージュも!

パブクロールを続けていくうちに、ゲイリーは町の異変に気づきます。

そして4軒目のパブでトイレに行ったゲイリーは、様子のおかしい若者たちに襲われてしまいます。

何が何だかわからないままゲイリーも負けじと攻撃したところ、なんとその若者たちはみんなロボットだったのです。

旧友とのパブ巡りから、急にSF的な展開になっていきます…!笑

ここで「あー、やっぱエドガー・ライトだわ」と笑ってしまいました。そういえば『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』もまさかのどんでん返しがありましたね。

ジョン・カーペンター映画のオマージュ

ここからどんどんSFものになっていきますが、実は本作はジョン・カーペンターのオマージュが盛り込まれているんだそうです。

ジョン・カーペンターは『遊星からの物体X』や『ハロウィン』などSFホラー作品を多く手がけるアメリカの映画監督で、映画ファンからはカルト的な支持を得ている人物です。

私はカーペンター作品は全部怖そうでまともに見たことがなかったのですが、特に後半の部分はいろんなシーンにオマージュが盛り込まれているそうです!ジョン・カーペンターファンの方はきっとクスリと笑えると思いますのでぜひ確かめて見てください。

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』やっぱり持つべきものは親友

もはやむちゃくちゃな展開になりつつも、なんとなく最後の方は親友っていいよねという方向に持っていってくれます。

久しぶりにあった旧友たちはすっかり大人になっていてゲイリーとはなかなか話が噛み合ってなかったり、よそよそしかったりしましたが、パブクロールを続けるうちにだんだんと団結していきます。

全然大人になれていないゲイリーに最初の方はイライラしてしまうかもしれませんが、何歳になっても仲間と遊びたいという無邪気な気持ちは素敵ですね。

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』本気のCG!映画愛あふれる制作陣の気合いに脱帽…!

本作はジョン・カーペンターへのリスペクトとともに、アメリカ映画をはじめとした様々な映画へのリスペクトが詰まった作品でもあります。

アクションやSFというイギリス映画ではなかなかお目にかかれない要素が詰まっているのは、そもそも制作陣が映画が大好きだからなのかもしれません。

ロボットのシーンなどはCGが多く使用されていますが、このCG演出も結構気合が入っている感じがします。コメディ映画だとCG演出を雑に作ることで笑いを誘うような作品もありますが、本作はその辺はしっかり作ってあります。ロボットが人間に化けているというような不気味な感じがよく出ていました。

そして最後の方は本当にこのままロボットに世界を乗っ取られてしまう…!という展開になり、どんどん荒廃した『マッドマックス』のような世界観になっていきます。笑

いろんな映画への愛とリスペクトが詰まっていて、本当に楽しんで作ったんだろうな…と思える作品でした。

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』くだらないけど憎めない、ビールが飲みたくなる一作

かつての仲間たちと集まってお酒を飲むという心温まるタイプのコメディ映画かと思っていましたが、途中からやたらと壮大なSFアクションになっていってまんまと騙されました。笑
でもその予想外の裏切りがまたよかったです。ナンセンスコメディが好きな方にはぜひ見て欲しい作品です。
あと、本当にビールが美味しそうなので、ビール好きな方も晩酌のおともにぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか。

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』の無料動画配信リスト

Amazonプライムビデオ
Hulu
U-NEXT
TSUTAYA TV 〇(視聴する⇒)
Netflix 〇(視聴する⇒)

※情報変更はご容赦ください。

スリー・フレーバー・コルネット3部作

画像出典:IMDb “The World’s End”