こんにちは!町山智浩さんが2018年1月30日放送のTBSラジオ「たまむすび」で紹介していた「リメンバーミー」の感想を書いていきます。
音楽家になりたい12歳の男の子・ミゲルと家族の物語。舞台になっているメキシコの文化や音楽にも注目のピクサーアニメーション映画です。
「アナと雪の女王」のスタッフが織りなす音楽がとても印象的で、中でもテーマソングの「リメンバーミー」は涙なしでは聞けません。映画を見終わった後に思わずサウンドトラックを購入してしまいました。
目次
『リメンバーミー』のあらすじ・出演者
ミゲル・リヴェラ-アンソニー・ゴンザレス
ヘクター-ガエル・ガルシア・ベルナル
エルネスト・デラクルス-ベンジャミン・ブラット
ママ・イメルダ-アラナ・ユーバック
あらすじ
音楽にあふれた国メキシコ。この国ではめずらしく、音楽禁止の一家で育ったミゲル。
彼には、音楽家になりたい、という夢があるのですが、祖父が家族を置いて家を出て行ってしまったため、家族は音楽が大嫌い、音楽家になりたいという夢を止められてしまいます。
思わず家を飛び出してしまったミゲルは、憧れの国民的音楽家・デラクルスのギターを盗もうとして、死者の国に迷い込んでしまいます。
家族の待つ地上へ戻ろうとするミゲルですが、そこで意外な人たちと出会い、自分にとって家族とは、音楽とは、をもう一度見つめ直す物語。
『リメンバーミー』町山さん解説。メキシコの文化を知れば2倍楽しめる!
町山さんの解説は、メキシコ文化のミニレッスンという感じでした。『リメンバーミー』はメキシコの文化を知れば2倍楽しめますよ!
メキシコの「死者の日」と「オフレンダ」
ミゲルが死者の国に迷い込んでしまうのは、メキシコでいう「お盆」に当たる日。
この日は町山さんによると、「”死者の日”と呼ばれ、日本と同じで、お墓にお花を供えて、メキシコの食べ物をお供えして」ご先祖様をお迎えするのだとか。
遠く離れたメキシコと日本が似た文化を持っているって、なんだか面白いですよね。
また、「”オフレンダ”という、亡くなった方の写真を飾る仏壇」のようなものも映画では重要な役割を果たしています。祖先の写真を見て育ったミゲルだから、死者の国でも、会ったことのないご先祖様たちを見つけることができるのです。
色鮮やかな人形たち、メキシコの「アレブリヘ」。
さらに町山さん曰く、「”アレブリヘ”という独特な人形文化があり、いろんな動物をまだらに塗ったり、色鮮やかに塗って飾り付ける、その色彩感覚」が映画の随所で生きています。とてもカラフルで鮮やかな映画です。
他にも、サンダル、マリーゴールドなどなど、町山さんの解説を聞いた後に見直すと、ここにもあそこにもメキシコの文化が反映されてるんだな、ととても感慨深かったです。
メキシコのカラフルな人形アレブリヘはネット通販でも買えるようですよ。『リメンバーミー』の影響(?)でなんとなく品薄のような。
『リメンバーミー』死者の二度目の死とは?
亡くなった人たちが向かうのが「死者の国」。
ここではまるで生きているか様に人々が生活していますが、彼らにもある時終わりが訪れます。
それは肉体的な死ではなく、「生きている人から忘れ去られてしまった」時に訪れるもの。
誰からも顧みられない、思い出してもらえない、ということがとても切なく、寂しく感じました。
と同時に、なぜ死者の日やオフレンダがあるのか、ということにも合点がいきました。
『リメンバーミー』とにかく音楽がイイ!吹替版・石橋陽彩さんの歌声もぜひ!
全編通して流れるメキシコの音楽は、元気がない時に聞くと思わず元気になれそうです。
音楽家を目指すミゲルはギターを習得しているのですが、ギターを弾く細やかな指使いのアニメーションと音楽がピタリと一致して流れるシーンも注目です。
また、ラストシーンに流れるリメンバーミー。
歌詞の意味がシーンにシンクロしていて、溢れる涙を止めることができませんでした。
私は普段は映画は字幕で見る派なのですが、友人の強い勧めもあってこの映画は吹替版でも鑑賞したのですが、日本語吹替の石橋陽彩さんの透き通るような歌声がとても歌詞に合っていて、心に響いてきました。吹替版でもぜひ鑑賞してみてほしいです。
『リメンバーミー』はメキシコ文化の魅力が詰まった作品!
アメリカやヨーロッパが舞台の映画には飽きてしまったわ、という人。私はこの映画を見てメキシコってどんな国?と興味津々になりました。
もちろん、家族愛を感じたい人にもおすすめ。
笑って泣いてハッピーになりたい、という方には間違いなく一押しします。
画像出典: IMDb “Coco”
あやのこうじ
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