『ヘイル、シーザー!』ネタバレ感想。犯人の正体!?1950年代ハリウッドを皮肉ったコメディ!

今回は、「アメリカ流れ者」で町山智浩さんが2016年4月12日に紹介されていた『ヘイル、シーザー!』のネタバレ感想です。

映画好きの間では非常に人気のあるジョエル・コーエン、イーサン・コーエンの監督作品です。

コーエン兄弟お得意の脱力系なコメディですごく楽しめました!

1950年代のハリウッド。なぜ彼らが犯人だったのかという理由も解説していきます。

 

『ヘイル、シーザー!』あらすじ・出演者情報

あらすじ

舞台は1950年代のハリウッド。

映画スタジオを取り巻く様々なトラブルを解決し汚れ仕事を引き受ける何でも屋のエディ・マニックス。彼の1日は、教会に出向き懺悔することから始まります。

ある日、製作中の超大作である『ヘイル、シーザー! -キリストの物語-』の撮影中に主演のベアード・ウィットロックが何者かに誘拐されてしまい・・・。

登場人物

エディ・マニックス – ジョシュ・ブローリン
ベアード・ウィットロック – ジョージ・クルーニー
ホビー・ドイル – オールデン・エアエンライク
ローレンス・ローレンツ – レイフ・ファインズ
ジョー・シルヴァーマン – ジョナ・ヒル
ディアナ・モラン – スカーレット・ヨハンソン
C・C・カルフーン – フランシス・マクドーマンド
ソーラ・サッカー – ティルダ・スウィントン
セサリー・サッカー – ティルダ・スウィントン
バート・ガーニー – チャニング・テイタム
コニー・マニックス – アリソン・ピル

こういう感じのコメディ映画にしてはものすごく豪華キャストがそろっています。

主演のジョシュ・ブローリンは『ノーカントリー』や『トゥルー・グリット』など他のコーエン兄弟作品にも出演してる常連ですね。

ベアード役のジョージ・クルーニーは自身の監督作品にコーエン兄弟も脚本として参加しているのでこちらも親交が深いようです。

ホビー役のオールデン・エアエンライクは近年ではスター・ウォーズシリーズのスピンオフ作品『ハン・ソロ』で主演を務めたブレイク中の俳優です。

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『ヘイル、シーザー!』町山さん解説。1950年代のハリウッドは隠ぺい体質?

町山さんによると、50年代のハリウッドでは俳優のイメージダウンになるようなことはよくないという考えが強かったようで、何かトラブルが起きるとすぐに隠すというようになっていたようです。

ハリウッドスターが浮気をしたり、未婚の女性が母親になったりということがあると、それをゴシップ記事にされて映画の評判まで落ちてしまうということがあったようです。

そんなゴシップを嗅ぎ回る双子のゴシップライターをティルダ・スウィントンが演じていますが、実はこのライターも実在の人物がモデルになっています。

エディが様々なトラブルに見舞われながらバタバタしているうちに主演のベアード・ウィットロックが誘拐されてしまいますが、この誘拐の犯人たちの正体も50年代のハリウッドの状況をよく表しています。

こちらは記事後半でご紹介いたします!

以降ネタバレ含みます!未鑑賞の方はお気をつけください。

『ヘイル、シーザー!』ジョージ・クルーニーが大根役者?豪華キャストを贅沢づかい!

小粒なギャグを積み重ねたようなコメディ映画ですが、それを豪華な俳優陣にやらせてしまうという贅沢さもこの作品の魅力の一つです。

あのジョージ・クルーニーに、大物なのにひどい大根役者という役をやらせてしまうとは…。

全然セリフを覚えないどんくさいベアード・ウィットロックことジョージ・クルーニーですが、見た目だけはバッチリ荘厳なローマ皇帝そのものなので余計に笑ってしまいます。

ホビー・ドイル役のオールデン・エアエンライクは西部劇スターとしてブレイクし、ロマンス映画にも出演することが決定しますが、西部劇では気にならなかった言葉のなまりがすごすぎて撮影は苦戦していまいます。

ホビーはずっとなまっていて演出家はずっとイライラしながら指導するというシーンがありますが、一つのことでずっと笑いをとり続けるというのはすごいなあと思いました。

一人一人のキャラクターを生かして、シンプルな笑いをじわじわと積み重ねてくるのでクセになってしまいますね。

『ヘイル、シーザー!』オマージュ満載のミュージカルシーン

笑いの要素が強い印象もありますが、ミュージカルダンスのシーンも凝っていてすごく見応えがあります。

チャニング・テイタム演じるバート・ガーニーが水兵の衣装で見事なダンスを披露していたり、スカーレット・ヨハンソンが人魚の衣装でダンスするシーンなどもきらびやかで美しいです。

これらのシーンはハリウッド名作映画のオマージュだそうで、知っている人ならすぐ気づけるくらいのクオリティとのことですので名作映画好きの方にもぜひ見てみてください。

ユーモラスでありながら映像美もバッチリなので、ダンスシーンや昔のハリウッドを再現した舞台セットなどにもぜひ注目してみたください!

『ヘイル、シーザー!』犯人の正体、犯行の理由は?1950年代という時代背景。

コメディと言いつつもすっとぼけたギャグばかりではなくシニカルな要素もあってそこもまた楽しめます。

エディはカトリック、プロテスタント、ユダヤ教、正教の宗教者たちを集めて『ヘイル、シーザー! -キリストの物語-』が宗教的に問題がないかなどをしっかり検証していました。

日本の映画だと宗教のことをネタにすることはどうしても避けてしまいそうで、そう考えるとなんだか新鮮でした。

前半に述べていたベアードを誘拐した犯人たちの正体ですが、なんと彼らは共産主義者の脚本家たちだったのです。

続、町山さん解説。なぜ共産主義者の脚本家たちが誘拐を?

なぜ共産主義者の脚本家たちが誘拐を?という部分が映画を見ただけではあまり理解できていなかったのですが、町山さんの解説を聞いてなるほど!と腑に落ちました。

1950年代、第二次世界大戦後のアメリカでは冷戦の影響で、政府が共産主義者たちを公職などから追放する「赤狩り」が行われました。

ハリウッドは弱いものが強いものに立ち向かうという内容の映画を多く製作していたため、それは共産主義だと政府から攻められるようになります。

共産党員ではないかと疑いをかけられた脚本家は議会に呼び出されて仲間の名前を白状するよう尋問されたりもしたようです。

それでも口を割らなかった10人の脚本家が本作の誘拐犯のモデルとなっています。

そういった史実をもとにハリウッドでは仕事ができなくなり職を失ってしまった脚本家たちが、ベアードを誘拐し身代金を受け取ろうと企んだというお話となっています。

触れにくい歴史も、コミカルにバカバカしく皮肉たっぷりに描くコーエン兄弟のセンス!

歴史を知らないとなかなかすんなり理解できないシーンでしたが、誘拐されて脚本家たちに共産主義思想を語られ、あっさりと共産主義に傾倒してしまうベアードの姿は面白かったです。

そしてそんなベアードに目を覚ませ!とばかりにこれまたあっさりと平手打ちをかましてしまうエディにも笑いました。

「赤狩り」自体は恐ろしいものですが、だからって共産主義者たちをかばうわけではなくあくまで中立に描かれています。

ちょっと触れにくい歴史の部分もコミカルにバカバカしく、でも皮肉たっぷりに描いていてさすがのセンスです。

シニカルな笑いが好きな人におすすめ!

ベタな笑いあり痛烈な皮肉ありですが、テンポも良く気軽にさらっと見れる作品です。
コーエン兄弟の作品にはシリアスなバイオレンスものと、脱力系なコメディとの2種類があるように思えますが本作は脱力系なコメディの方ですね。

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コーエン兄弟最新作

コーエン兄弟最新作、NETFLIX配給『バスターのバラード』は6章からなるオムニバス形式の映画で、ちょうどバイオレンス系のものとコメディ系のものがうまく交わっていて独特の味わいがありました。こちらもおすすめです。

バスターのバラード

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画像出典:IMDb “Hail, Caesar!”