【おすすめインド映画6選まとめ】女性の地位向上がテーマになっている作品

近年インド映画界では女性の地位向上がテーマになっている作品が多く制作されています。やはり新興国インド、国内でも女性の社会進出に対する関心が高まっているということなのでしょう。

今回はそんな作品を紹介していきたいと思います。

 

おすすめインド映画 『パッドマン 5億人の女性を救った男』 – インドで生理ナプキンを普及させた英雄

監督 – R.バールキ
登場人物
ラクシュミ – アクシャイ・クマール
パリー – ソーナム・カプール
ガヤトリ – ラディカー・アープテー

あらすじ:

工務店に務めるラクシュミは、ちいさな村で妻ガヤトリと幸せな結婚生活を送っていました。ある日、ガヤトリが生理のときに不潔な布を使っていることを知り、紙ナプキンを買い与えますが、こんな高価なものは使えないと断られてしまいます。それをきっかけに安価で清潔な自家製のナプキン作りに挑戦していきます。

おすすめポイント:

生理の問題を解決することで、壮大な社会改革に繋がっていくというサクセスストーリーです。
インドでは生理中の女性は外出したり、食事を作ったりしてはいけないという習わしがあります。主人公のラクシュミは男性でありながらその考えに疑問を呈し、妻のためにナプキン作りに奔走していく姿に勇気付けられます。
ナプキンを普及させることによって女性たちが生理中も職場や学校にいくことができるようになり、さらにナプキンの販売業務を女性たちに任せることで女性の雇用を増やしていきます。
身近なものの改善をコツコツ積み上げることは、社会を変えるための第一歩なのかもしれません。(詳細レビューはこちら

おすすめインド映画 『マダム・イン・ニューヨーク』 – 家庭に縛られる女性像との決別

監督 – ガウリ・シンデー
登場人物
シャシ – シュリデヴ
ローラン – メーディ・ネブー
ラーダ – プリヤ・アーナンド
サティシュ – アディル・フセイン

あらすじ:

家庭的な主婦であるシャシは家族の中で自分だけ英語がわからないため、娘たちにバカにされていました。ある日姪の結婚式の手伝いをするため、単身でニューヨークに出向き、そこで家族に内緒で英語の勉強を始めます。

おすすめポイント:

私たちが知らず知らずのうちに、母親というものは家庭に縛り付けられ、夫にも子供にも敬意を払われず、ただただ家政婦のように働くのが当たり前だと考えてしまっていたことに気付かされます。
家庭から解き放たれた時のシャシの生き生きとした姿を見ていると、ああ、全てのお母さんがもっと自由にのびのびと暮らしていける社会になるといいな、と願うばかりです。
家族のために頑張ってくれているお母さんをもっと大切にしなければいけませんね!(詳細レビューはこちら

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おすすめインド映画 『ダンガル きっとつよくなる』 – 男社会インドレスリング界でヒロイン姉妹が活躍

監督 –  ニテーシュ・ティワーリー
マハヴィル・シン・フォーガット –  アーミル・カーン
ギータ・フォーガット – ファーティマー・サナー
バビータ・クマリ – サニヤー・マルホートラ

あらすじ:

レスリングの国内チャンピオンであるマハヴィルは、家庭のために引退し、金メダルの夢を自分の子供に託そうとします。しかし、子供は女の子ばかり生まれてしまいます。ある日長女ギータと次女バビータが男の子との喧嘩に勝ったことをきっかけに、二人にレスリングの素質を見出したマハヴィルは、一流選手に育てるための特訓を始めます。

おすすめポイント:

年頃の女の子がスパルタな特訓をさせられる姿は少し見ててかわいそうですが、父の愛情あってのことなのでしょう。
当時のインドの少女たちは若くから家事を手伝わされ、中学生くらいになると知らない男性と結婚させられるという子も少なくなかったようです。そういった風習がある中で、前代未聞の女性のレスリング界への参戦を後押しすることで、女性の生き方にも色々あるんだという希望を与えてくれます。

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おすすめインド映画 『ピンク』 – 性的暴行の隠蔽と戦う女性たち

監督 –  アニラダ・ロイ・チョードゥリー
登場人物
ディーパク・サフガル –  アミターブ・バッチャン
ミナール –  タープスィー・パンヌー
ファラク –  キールティ・クルハーリー
アンドレア –  アンドレア・タリアン

あらすじ:

ミナール、ファラク、アンドレアの3人は男性グループに誘われコンサートへ行きます。その夜、男性グループの一人であるランヴィールにコテージへ招かれたミナールは性的暴行を受けそうになり、彼の頭を瓶で殴ります。正当防衛を主張する3人ですが、男性側は殴られたこちら側が被害者だと主張し裁判はもつれにもつれていきます。

おすすめポイント:

この映画は最後まで真相がわからず、登場人物たちの証言を元に観客は予想していくしかありません。性的被害を受けた女性が、悪意のある証言によって二次被害を受けていくという悲惨さをダイレクトに表現しています。
そんな中、彼女らの弁護士役のアミターブ・バッチャンが悪人を論破する様は見ていてスカッとします。被害者が責められるという狂った現代のムードを断ち切ってくれる名作です。性行為は、同意がなければ何があっても絶対犯罪なのです。(詳細レビューはこちら

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この他にも、大ヒットした映画の中に女性の地位向上を思わせるシーンが入っているものもあります。2作品ご紹介します。

おすすめインド映画 『PK/ピーケイ』 – インドの宗教観を揺るがす問題作

監督 –  ラージクマール・ヒラニ
PK –  アーミル・カーン
ジャグー –  アヌシュカ・シャルマ

あらすじ:

宗教観の違いがきっかけで失恋してしまったジャグー。テレビ局で働く彼女はある日、PKと呼ばれる奇妙な男に遭遇し、彼の取材を始めます。

おすすめポイント:

主人公のPKがすごく魅力的なキャラクターなのですが、ヒロインのジャグーも負けていません。宗教観の強い家庭の娘であるにも関わらず、親が信頼する導師の意向に反発するという、インド社会ではなかなか難しいことをやってのける強さが素敵です。自らの意思で人生を突き進んでいく様子に励まされます。

おすすめインド映画 『バーフバリ 王の凱旋』 – スケールが壮大すぎる神話的物語

監督 –  S.S.ラージャマウリ
バーフバリ –  プラバース
デーヴァセーナ –  アヌシュカ・シェッティ

あらすじ:

遠い昔、インドに栄えたマヒシュマティ王国の王位を継承したバーフバリは、クンタラ王国の王妃デーヴァセーナと恋に落ちます。しかし、王位継承争いに破れたバラーラデーヴァが二人の仲を引き裂こうとしていきます。

おすすめポイント:

王妃デーヴァセーナが兵士からセクハラを受けるシーンがありましたが、デーヴァセーナはその兵士の指をぶった切ってしまうという素晴らしい対応を見せてくれました。笑
後々にそのことを知ったバーフバリがそんなのは甘い!とその兵士の首をぶった切るという骨太っぷり。セクハラ容認社会を腕力で潰してくるという、女性は男性を癒すための道具ではないという強い意思表示を感じました。

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おわりに

いかがでしたでしょうか。インドでは今まで同性同士の性行為が違法とされてきましたが、昨年9月に合法となり、女性だけでなく性的マイノリティの地位や権利向上にも向かっています。ますます自由な社会として発展していきそうな予感を感じさせてくれますね。引き続き映画界でも自由と平等をテーマにした素晴らしい作品が制作されていくことが期待できそうです。

インド映画『きっと、うまく』レビュー(アーミル・カーン主演)

上で紹介した『ダンガル きっと、つよくなる』と『PK』で主演を務めるインドの大スター、アーミル・カーン主演作『きっと、うまくいく』のレビューもしてますので、よかったら合せてご覧ください。