海外ドラマ『ウエストワールド』の感想。人生をループするアンドロイドの先にあるものは?

今回は、「アメリカ流れ者」で町山智浩さんが2017年8月に紹介された海外ドラマ『ウエストワールド』(シーズン1)の感想です。これずっと気になっていて見たかったのですが、Amazonビデオに気づいたら追加されていてようやく見ることができました!

アンドロイドものってなんか惹かれるんですよね。でも、いろんなところで扱われるアンドロイドものがそこまで深掘りされないで不完全燃焼だったりするのですが、この『ウエストワールド』はかなりのとこまで行きます!!!

個人的には日本語吹替版が見やすくておすすめです。全10話、あっという間です!
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『ウエストワールド』のあらすじ

by imdb

あらすじはなんとなくご存知の人も多いかもしれません。

ウエストワールド=西部の世界

アメリカ西部劇の世界を再現した「テーマパーク」が舞台です。

ウエストワールドにいる人たちは作られた人間であるアンドロイドで、ホストと呼ばれます。彼らはほとんど人間と見分けがつかないのですが、客である人間に致命的な攻撃はできません。

一方、客である人間はアンドロイドのホストたちに対してなにをしてもOKな世界。そこでは人間は殺人も強姦もなんでも許されているのです。そしてアンドロイドたちは何度も再生して、テーマパークに出続けるのです。

オープンワールドのゲームのよう?

私は最近のゲームをやらないので詳しくはわからないですが、オープンワールドのゲームを、実際に体験できるテーマパークみたいな感じでしょうか。

オープンワールドでやりたい放題やるというのは、有吉弘行さんがラジオでときどき話されていますが笑。街の人たちにめちゃくちゃやってました・・・。なんのゲームだったかな。主人公が悪魔呼ばわりされるようなやつでしたが・・・。

しかし、人間ではなく、アンドロイド達の物語。

by imdb

オープンワールドのゲームだったら、架空の世界で好き放題するという人間の物語になりそうですよね。

しかし、『ウエストワールド』はホストであるアンドロイド達の物語です。

何度も殺され、強姦され、壊されて、アンドロイドたちは修理され再生します。そして、何度も人生をループします。約30年間そんなことが続いた今のウエストワールド。

消去されかけた「記憶」の断片から、自分たちの存在の不自然さに気づき始めるのです。

自分たちは何者なのか?

ウエストワールドは、アンドロイドが真実を追求する物語です。

目覚めたアンドロイドたちが口にする「アーノルド」とはだれなのか!?
1話目のラストから、もう衝撃的な展開です!

始めは作られる全裸のアンドロイドのエロティックさにドキッとしたり、グロテスクさに引いたりしてしまいますが、物語の核心に迫っていくと、もうそれどころではなくなっていますよ!

話したくて堪りません!!!笑

 

アンソニー・ホプキンス × エド・ハリス

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キャスティングもすごいです!

羊たちの沈黙』レクター博士でおなじみのアンソニー・ホプキンスがアンドロイドを作ったこれまた博士役。そして、謎の客プレイヤー役にエド・ハリス。悪役でよく見ますね。代表作なんだろ・・・。

2人の存在が、ドラマを重厚なものにしてます。

また、重要なアンドロイドの女性ドロレス役にエヴァン・レイチェル・ウッド。ちょっと知らなかったですが、すごくいいです。みんな彼女に惚れてしまいますよ。海外ドラマを見ると、ハリウッドの層の厚さを感じますね。

エヴァン・レイチェル・ウッドとエド・ハリス by imdb

マイケル・クライトン原作、過去に映画化も。

これは町山さんの紹介で知ったのですが、このドラマ『ウエストワールド』は原作があって、マイケル・クライトンなんですね。しかも、以前にも映画化されていました。

マイケル・クライトンと言えば、一番有名なのは『ジュラシックパーク』 ですね。

町山さんが仰っていましたが、これは『ジュラシックパーク』の原点でもあると。恐竜よりも先に、作られた人間(アンドロイド)の世界のテーマパークを考えていたんですね。

恐竜ならパニック映画として楽しめることも、相手が人間となるとそれだけではいきませんね・・・。

ジュラシックパークも恐竜たちの物語だった?

『ジュラシックパーク』は娯楽映画ですが、よくよく考えてみると『ウエストワールド』と同じかもしれません。

映画版では、第1作以外は、あまり恐竜の存在についての追求はなかったような気がしますね。

当時、マイケル・クライトンの原作小説を読んだのですが、ジュラシックパークの大きなネタのひとつは「恐竜の進化したものは鳥なのではないか?」というものでした。

今ではほぼ定説となっていますが、1990年代に映画化され第1作が公開されころは、まだ一般的ではなくて「鳥なの?」という感じでしたね。クイズ番組とかにもなってたような・・・。

 

『ウエストワールド』がアンドロイドの物語とすれば、『ジュラシックパーク』は恐竜たちの物語かもしれません。

おそらく映画のジュラシックパークでは描かれなかったのではと思うのですが、小説では恐竜たちがパークから氾濫したのには理由がありました。

それが、小説のラストで分かるという仕掛けになっています。

それは、恐竜たちが「渡りをしようとした」ということだったんです。

 

説でしかなかった恐竜の進化が「鳥」というものが、テーマパークによって、実証される物語になってました。

(かなり昔によんだので違ってたらごめんなさい。原作がとても面白かった記憶なので、ぜひ読んでみてください!)

 

こういう核心は2時間の映画ではなかなか表現できないのですが、『ウエストワールド』は10話のドラマなので、かなり原作の核心まで行ってると思います!!

 

作られる裏をここまで見せる『ウエストワールド』は他のアンドロイド作品と違う。

by imdb

今までにもアンドロイドの出てくる映画や小説などはたくさんあります。

私はSFオタクほどではないので、有名作品しか知らないと思うのですが、この『ウエストワールド』はそれらに比べてちょっと違います。

というのは、多くの物語では、アンドロイドは既にそこにいて、その誕生を描いていないものが多くはないのではと思います。そこは軽く説明して、深くは描かずに「アンドロイドの生き方」だけを物語にしてるものが多いような。

その点で『ウエストワールド』は違っていて、再生シーンを何度も見せます。研究室のシーンが半分くらいあるんですね。どうやってつくって、どうやって目覚めたか、どう修理するのか、だれが修理しているのか・・・。などなど。

これは、私がすごくアンドロイドもので見たかった部分でした。それだけでも『ウエストワールド』は群を抜いてると思います。

余談ですが、このアンドロイド(ロボット)が作られるシーンで言うと、ふと思うのは『鉄腕アトム』でした。実は、目覚めに必要な要素もアトムそっくりでした。こういうのは『アインシュタイン』が元ネタでしょうか?

 

『ウエストワールド』はこんな人におすすめ。関連アンドロイド作品。

最後に、こんな作品が好きな人にはおすすめかと思うので、ピックアップしたいと思います。

エロティックスリラー『エクス・マキナ』の西部劇版かも。

『ウエストワールド』と『エクス・マキナ』はかなり似た部分があります。アンドロイドの美しい女性に抱いてしまう人間の恋愛感情とか。また、エロティックさも近いですね。ただ、どちらもですが、エロティックさとか超えてしまいますよね。

『エヴァンゲリオン』で作られる綾波レイに衝撃を受けた人。

綾波レイが作られた人間だと知ったときの衝撃はありませんでしたね。あのグロテスクさと、エロティックさと。『ウエストワールド』では、また違った形で人間が作られるシーンが見られます。見たくないけど、見てしまうというような感じです。

押井守『スカイクロラ』での人生のループのその先。

森博嗣原作で、押井守監督で映画化された『スカイクロラ』。こちらは作られた子供たちが、娯楽としての戦争をさせられる話でした。彼らも死んでもなんども再生され人生はループする。映画では1回のループでしたが、『ウエストワールド』では30年間のループの先が見られます!

藤子F不二雄『ミノタウロスの皿』の可愛さとグロテスクさ。

これはアンドロイドではありませんが、かなり近いものを感じました。『ミノタウロスの皿』では、ある星に不時着したら、どうみても人間の女の子が、喜んで牛の捧げものになるという。これもエロティックとグロテスクを含んだSFでした。

ほかにもいろいろあると思いますが、この辺りに衝撃とかトラウマを持ってる人にはおすすめです!ある意味、その解決編になってるかも?

これを演じる役者たちもすごいです!!久しぶりにズドンときたおすすめドラマです!!!

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